Toshiba Aurex SB-220 を改造
気になる微かなラインノイズ
左チャネルだけ、耳を近づけるとやっと聞こえる程度のラインノイズが乗っています。
ヒアリングポジションなら、気にしなければ済む程度なのですが、やっぱり気になるので調査しました。
ラインノイズ発生元の調査
丁度、中古でシンクロオシロが格安で入手できたので、これで波形を追ってみました。
スピーカ端子で、確かにライン周波数に同期したノイズを左チャネルだけで観測(右チャネルでも観測限界レベルで微妙に観測は出来るが試聴結果では認識できないレベル)
プリアンプ部を切り離すと全く発生しないので、プリアンプ以前で発生している。
このアンプの回路構成は、
セレクタ⇒バランス⇒(ラウンドネス)⇒ボリューム⇒1石アンプ⇒1石トーンコントロール回路⇒パワーアンプ
となっており、シンクロの解像度では、パワーアンプの入力部でラインノイズの波形を観測できませんが、各回路をつなぐコンデンサを付け外しで切り分けした結果、コントロール回路で発生していることが判明。
さらに調査した結果、コントロール回路の低音部のフィルムコンデンサに距離は2cm程度離れているが近接するACヒューズ辺りから電磁ノイズが乗っていることが判明。
この部分は、直流的には完全に宙ぶらりんになっているので、外来ノイズ受け易い部分なので、この結果は納得できます。
ラインノイズ対策をする
元々ここにGNDシールドを付けられる設計だったが、50Hzでは問題なかったので省かれた?……シールド取り付けに丁度よいグランドパターンがありましたので、それを使用して簡易的な電磁シールドをしました。
結果、見事にラインノイズは観測されなくなり、気になってしょうがなかったラインノイズから解放されました。
気のせいかもしれませんが、何となく音全体の透明感が増したように感じます。
最後に
今回の調査の延長で、
ホワイトノイズの原因は、ボリューム周辺であること。
視聴可能領域外で左右の特性に差分がある要因は、ボリューム/CTとバランス抵抗にあること。
が判明していますので、ボリューム(手持ちあり)とバランス(入手性が??)の交換も検討したいと思います。
このアンプ、以前にも書きましたが、部品の(精度を除いて)品質は大変良いようで、調査の工程で一部のコンデンサやトランジスタを交換はしましたが、いずれも顕著な劣化など不良の部品はありませんでしたので、現役のアンプも多いかもしれません。
もし、SB-220をお持ちで左チャネル(L)でラインノイズが気になるようであれば、お試しください。(くれぐれもショートさせないように)
責任は持ちませんが(^-^;