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HP 54600A 修理しました


HEWLETT PACKARD 54600A OSCILLOSCOPE  100MHz 2 CHANEL 故障品を入手

このオシロスコープは、サンプル周波数は低い(20MSa/s)ですが、れっきとしたデジタルオシロスコープです。

小型軽量で、繰り返し波形については従来のアナログオシロスコープとほぼ同じ取扱いができる扱いやすい秀逸の測定器です。

入手したのは、

54600A Setup memories failed checksum test - defaults loaded

「Setup memories failed checksum test – defaults loaded」を表示して動作しない物です。画面も明らかに上下潰れています。

nvRAMから読み込んだセットアップデータが不正となっているようです。

リアパネルのCALIBRATIONスイッチをUNPROTECTED(上側にする)とこのエラー状態でも起動して、自己校正が正常に完了できれば、動作する可能性がありますが、2003年頃の測定器なので、製造から15年程度経過しており、nvRAMに内蔵されているリチウム電池の寿命(10年)を超えており、nvRAMの交換が適切な対応となりそうです。

使用されているnvRAMは、DS1220ABで、現在も入手は可能ですが、デッドストック(電池の消耗も進んでいる可能性もあり)で価格も高いですから、選ぶなら、互換性があり、価格も安めのM48Z02-70PC1で、Digi-Keyなどで手配可能な模様です。

DS1220AB NvRAM修理

この測定器は、うまく修理できれば長く自分で使いたいですし、修理にお金はかけたくないので、ダメもとでNvRAMの内蔵電池を取り除いて、代わりに外付けでリチウムボタン電池を取り付ける方法を選択しました。

ミニルーターで、丁寧に内蔵電池を掘り出します。

電池自体に穴を開けないように、できるだけ余分に削らないように焦らず丁寧に掘り出します。

電極は、電池に圧着溶接されているので、注意が必要です。

特にマイナス側は、NvRAM側で切れてしまうと新しい電池の取り付けが難しくなると思われます。プラス側(奥側)はNvRAMがわ一面が電極となるのでちぎれても大丈夫です。

NvRAM DS1220AB電池取り出し

HP 54600A NvRAM 修理

これで、無事エラーなく起動するようになりました。

但し、校正データがなくなっているので、測定器としては、校正が必要となります。

画面が垂直方法に縮んでいるので、これを修理

エラー表示なく起動するようにはなりましたが、やっぱり画面が垂直方向に縮んでいます。

54600Aの回路図は公開されておらず、54601A(4ch)の回路図を参考に考えていましたが、画像表示部分は全く別の回路となっているようで、54600Aでは、uPC1379Cで垂直信号を作っていました。

HP 54600A CRT垂直同期信号 uPC1379C

2か所疑わしいコンデンサーがあります。

特にICの参考回路の1000uF/25Vのところに1000uF/16Vが使用されており、リップルの大きい場所に耐圧が低い電解コンデンサは極端に寿命が短くなる可能性が大なので疑わしいです。

高圧回路に注意して基板を取り外し、10uF/16V(参考回路図上は22uF/16V)と1000uF/16Vをそれぞれ、10uF/16V,1000uF/35Vに交換しました。(以下の写真の赤囲い)

取り外したコンデンサを確認したところ、簡易測定結果からは、10uF/16Vは異常なしでしたが、1000uFは20%以上の容量低下がみられ明らかに劣化していました。

HP 54600A 垂直同期回路修理

無事、正常に表示されるようになりました。

自己校正に失敗!1chが表示されない事象発生

なんとチャネル1の波形が表示されない事が頻繁に発生していることが判明

HP 54600A UB1202AM周り回路図

信号を追いかけた結果、

回路図上PA300と記載されているAT&T  UB1202AMの動作が不安定なようで、外部信号の動きに関係なく出力信号が出なくなる状態が観測されました。

ほぼ、UB1202AMの個体不良で確定。

HP 54600A UB1202AM周り

このICは、プログラムゲイン プリアンプで、一般に入手は困難で、同機種のジャンクからの付け替えしかありません。

同機種のジャンクといっても知る人は知る人気機種なので、余程のジャンクでないと価格的に手出しは難しいので、今回は、ダメ元の荒療治を試してみました。

昔、壊れたGAの復活策として電子レンジでチンがありましたが(本当に直るかどうかは、かなり?????)、

それに匹敵するくらい怪しい方法で、完全に破壊する可能性が高い技術者らしからぬ方法ですが、ヒートガンでIC内部の温度がハンダ融解温度あたりまで温めてみました。

方法は、電源を落とした状態で、温度の目安としてハンダをICの上に置き、このハンダが完全に溶けるまでヒートガンでICを温めます。

結果…..

ーーーー

一時的修復かもしれませんが、正常に表示されるようになりました。

電源ON/OFF試験、Auto-Store機能で波形を記録しながらの長時間観測でも異常は見つかっていません。とりあえずは修理できた模様です。

とはいえ、荒療治なので、いつ再発するかわからないので、格安のジャンク探索は継続と考えています。

修理完了 HP 54600A

 

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