外付けUSB-DACにしたLXU-OT2の特性を測定してみた
以前はいろいろと測定器を所有していましたが、今は測定器といえばテスター位しかありませんので、PCのオーディオ機能を使って簡易的に測定してみました。
使用したソフトは、
- WaveSpectra 高速リアルタイム スペクトラムアナライザー ※1
- WaveGene テスト信号発生ソフト ※1
- HandyOscillo ハンディーオシロスコープ ※2
オーディオ周波数(20Hz~20kHz)での確認程度なら十分な実用性があります。
※1)作成者のefuさんのページで入手できます。※2)ベクターで入手できます。
周波数特性の測定結果
若干、高い周波数でレベル低下がみられますが、必要十分な周波数特性といって良いと思います。
(20kHzで急峻に下がっているのは、そこまでしか測定していないからで、実際にはもう少し高音域まで伸びています。)
個人的には、高音域が聞き取りにくい年齢になってしまったので、高音域をちょっと上げたい気もしています。
lineオペアンプU1の帰還抵抗にパラっているC9,C34を外してしまおうか….多分、発振はしないと思うんだが….
歪み率の測定結果
1kHz歪み率 0.004%、SN比 72dB
SN比が悪いですが、元々ノイズの多いPC環境での測定ですし、ソフト作成者が推奨する測定環境ではないので、実際はもっと良い値と思います。
実際にアンプからはノイズらしきものは聞こえません。
セパレーション特性、最大レベル0dBでの波形観測結果
生のLXU-OT2では、低周波領域でセパレーション特性が悪いようですが、仮想グランドを強化してありますので、全体的に80dB以下、10kHz以上で若干悪化で70dBを超えてきますが、問題はないというか、かなりいい感じの結果となっています。
また、最大出力での波形測定もしてみましたが、仮想グランドを強化した成果で、測定可能範囲では、まったくクリッピングはなくきれいな波形となっています。
LXU-OT2の改造については、先人の方々が数々の改善対策を公開されていますが、独立電源化と仮想グランド強化された後にコンデンサの交換やオペアンプの交換をされるのが良いのではないかと思います。
今回はヘッドフォンアンプが不要でしたので、その部分を流用して仮想グランドを強化しましたが、昇圧電源部分が不要となりますので、このスペースを利用して仮想グランドの強化回路を組み込むことで、ヘッドフォン部分を残して改造も可能と思います。
今回は、精神的マージンを確保したかったので12V以上の外部電源を供給する独立電源としましたが、仮想グランド強化の結果として、低電圧電源でのオペアンプの動作も安定するので、もっと低電圧(例えば、006Pの9Vなどなら余裕)での使用も難しくないと思います。