日: 2019年1月10日

あなたのそのパソコンでLinuxが快適に使える!?

Linuxが快適に使えるパソコンの条件

なにを快適というかは、やりたいこと、個人の感じ方により変わってしまいますが、ここでは実際に私どもが触って感じた条件を記載します。

本格的な3Dゲーム、高解像度ビデオ編集や4K/8K動画鑑賞などでなく、一般的な事務や普段使い(メールやネットサーフィン、Youtube/Amazon/Yahooなどの動画再生)くらいなら十分快適に使えるためには、以下が最低限の条件となると思います。

  • CPUは、Core2Duo など、デュアルコアが最低条件(atomなどモバイル用を除く※1
  • メモリ容量は、1GBでも動作はしますが、2GBが最低条件
  • HDD容量は、ユーザデータを除けば、30GBもあれば良いですが、アプリケーションなどを考えると60GBが最低条件
  • ネットワークは、100Mbpsでも使用できますが、ネット動画再生(HD)を前提だと、有線ならギガビットイーサ(1Gbps)、無線なら11n(150Mbps以上)が最低条件

CPUが、Core2Duoの場合は少し古いPCだとハードウェア動画再生支援機能がなく、動画再生の負荷が大きい為、動画再生支援機能のあるグラフィックカードの増設が必要な場合もありますが、i3-2xxx以上だと安心して使用できます。メモリ容量も4GB以上あるとスワップしなくなるので、より快適性が向上します。

WindowsXPのパソコンだと増設が必要だったり、そもそもベースのスペック不足の場合もありますが、Windows Vistaを使用していたパソコンであれば、ほぼ間違いなくこの条件を満たします。

ちなみに、このリモートデスクトップを動かしている※2パソコンは、HP Compaq dc5700 SFF(WindowsXP仕様)2500円ほどで購入。これにCore2Duo E6600(オークションで2000円前後)とDDR2 4GB(オークションで2000円程度)にアップグレード。チップセットが動画再生支援機能のないモデルなので、Radeon HD5450(オークションで2000円程度)を実装(PCI Express x1スロットを改造して、x16カードを実装)して、快適に使用できています。

これとは別に最近、i3-2120搭載のhp Compaq Pro 4300 SFF(オークションで3000円前後)を入手してメモリだけ4GBに増設(オークションだと2000円程度)して評価中ですが、動画再生時もCPU負荷は軽微で極めて快適に動作しています。

もし予算が許すなら、グラフィックカードがNvidia GTX1030(新品で1万ちょっと)などを増設するとYoutubeのHD4K動画にも対応できると思います。(VP8/9 ハードウェア コーデックが使用できる為)

 

※1)例えば、AMD E-450のパソコンで快適に動画鑑賞できるようにするためには少々チューニングが必要となり、パソコンを得意としない方には簡単でなくなるので、避けるべきと思います。

※2)業務関連はまだLinux環境に移行できていないので、LinuxからWindows10へリモートデスクトップ接続して使用しています。

Linuxセットアップ時の注意事項

パソコンが準備出来たら、いざ、Linuxのインストールです。

インストールの手順は、説明しているページも多数ありますし、さほど難しくありません。

Arch Linuxや昔のディストリビュートは、パソコンに疎い方には難しすぎるものですが、Ubuntu系などは、大変簡単になりました。

ただし、3点だけ気を付けておくと後で面倒な手間がありません。

  • インストール前に運用したいハードウェア構成にしておく(CPU、メモリ、グラフィックカードなど)
  • ネット接続できる状態でインストールする。
  • インストール時に2か所チェックを忘れない。(インストール時にUpdate実施、ハードウェアを自動検出)

あと、ログインパスワード入力を省略するチェックがありますが、ログイン時のパスワード入力は省略しない方が、ログイン後パスワードを入力する機会も軽減できますし、セキュリティ上も安心と思います。(パスワードを聞かれないようにする方法もありますが、セキュリティ上推奨できません。)

参考データ

OpenGLのベンチマーク glmark2の結果(今となっては時代遅れのベンチマークかもしれませんが、一般的な表示性能の比較としては十分と思います。)

Core2Duo E6600 + 965Q :201

+ Radean HD5450(x1接続):527

i3-2120(HD2000) :725

+ GeForce GT-635 :1881

補足:通常使用の範囲では気になることはあまりないのかもしれませんが、HD2000はテクスチャ処理(レイヤー処理?)にバグがあるのかたまに表示が乱れる(Windows10でも同様に発生)ので、Radean HD5450でも良いのでグラフィックカードを搭載した方が安心かもしれません。(HD5450は最底辺のカードですが、それでもスコアは800程度だそうで、HD2000の代替えとしては使えます。)

Geforce GT-635は、Kepler2世代なので、動画支援機能も(VP8/9は未対応ですが)充実していて、30pならYoutubeの4K再生も可能な(60pなら2K)性能があります。OEM型番で知名度が低いせいか同等性能のGT-730よりずっと低価格で取引されることがあるのでおすすめと思います。